電磁波を99%吸収する炭素系フィルム 台湾・BSNtech、金属・磁性材料が不要
黒色方案股份有限公司(Black Solution Nanotech)

台湾ベンチャー、Black Solution Nanotech(黑色方案、台北市)は、金属や磁性材料を使わずに電磁波を吸収する炭素系フィルム「EMクローク」を開発した。金属製の電磁波シールドは、吸収したノイズを機器の外へ逃がすための配線接続(接地)が欠かせないが、同素材はこの接続なしで機能する。既存の磁性材料に比べ重量を9割減らせるのも特徴。放熱向けの新素材開発も進め、日本の材料メーカーとの連携に意欲を見せている。
軽量実現、無人機分野にも応用
EMクロークはグラフェンを応用した複合材料で、100層以上を重ねたフィルム状の特許構造。厚さは0.03~0.05ミリの薄さを実現した。

内部に周期的な微細構造を持たせ、入り込んだ電磁波を内部で反射させながら吸収し熱に変換する仕組み。遮蔽性能は25~45デシベルで、パソコンや無線通信機器、車載電子部品などに採用が広がり、2025年末までに世界で200万台以上に搭載されたという。
防御・放熱にも展開
同素材はレーダー波の99%を吸収する性能を持ち、戦闘機で使われる従来の対レーダー塗装(機体重量を1㌧超増やすとされる)に比べ、重さを10分の1に抑えられるという。

同社はこの特性を生かし、今後は無人機分野への応用も検討している段階だ。半導体チップの発熱対策として、グラフェンを垂直に配向させた放熱材料の開発も進めている。

CEOのZach Wu氏は「日本には進んだ材料メーカーが多く、互いの強みを生かせるパートナーを見つけたい」と話す。
企業情報
- 企業名
- 黒色方案股份有限公司(Black Solution Nanotech)
- HP
- https://blacksolnano.com/
- 住所
- 台北市大安區忠孝東路四段222號3樓







