HUB CONNe
加工業川崎
#働き方・人材#経営改善

創業100年のめっき専業、長寿の秘訣とは 伝統技術と理念経営


日東亜鉛株式会社

FacebookxLINElinkedin
創業100年のめっき専業、長寿の秘訣とは 伝統技術と理念経営

創業から約100年。国内屈指の生産規模を誇る「溶融亜鉛めっき」の専業メーカーが川崎市内にある。日東亜鉛は、あらゆる鉄鋼製品を腐食・さびから守るための溶融亜鉛めっきで、生産量は月6000トン、国内では唯一、大・中・小の三つの生産ライン(釜)を擁している。伝統技術を継承しながらも、時代にマッチした業容に変化することで長寿企業としての地位を築く。それを支えるのは、技術だけではなく、独自の「人事理念」を柱とした理念経営の実践もある。

溶融亜鉛めっきで国内屈指

前身は東京・月島で1924(大正13)年に創業された「小幡亜鉛鍍金」にさかのぼる。59(昭和34)年に「日東亜鉛鍍金」として川崎に設立。以来、現在の社名に変えながら、溶融亜鉛めっきの技術を脈々と受け継ぐ。

溶融亜鉛めっきとは、鉄鋼製品を亜鉛皮膜で覆い、外部環境から保護する技術。鋼管やインフラに使われる建築資材、建物の鉄骨、身近なものでは標識の柱やガードレール、高速道路の遮音壁...。数え上げるとキリがないほど生活インフラに欠かせない存在だ。新国立競技場や横浜ベイブリッジ、東京スカイツリーでも、同社の技術が用いられている。

会社設立当時は、水道整備の進展とともに、配管めっきを中心に手掛けていた。しかし、時代とともに建設資材にも販路を拡大。今ではそれが主力事業になっている。「都心の再開発や、地方での半導体関連工場の建設も追い風になっています」と、本野晃司社長は堅調な需要の伸びを実感している。

同社の強みとしては、技術や生産規模の大きさはもとより、理念経営の実践が挙げられる。

16年前に経営をバトンタッチした本野社長が進めたのが社内改革だった。長年にわたって同じ事業を手掛けていると、何もかもがルーティン化してしまう。職人気質、過酷な労働環境による高い離職率...。当時の同社も「キツイ」「汚い」「危険」の三つが色濃かったという。

本野社長がこれらを打破するために着手したのが「人事理念」の策定。社員にとっての行動指針・クレドでもあり、会社が考える「人材のあるべき姿」を示したものだ。「(人事理念を)実践することで、社員が人として成長し、幸せになることも目指しています」。

具体的には1自律(自ら目標を掲げ、自ら考え、自ら判断し、自ら行動できる)2創造(問題意識を持ち、常に改善・改革を実行できる)3信頼(常に素直で謙虚、お互いを信頼し合い、仕事に誇りと責任を持てる)の三つ。

誰でも覚えられ、実践できるよう極めてシンプルにしたという。

とはいえ、その理念がすぐに浸透するわけではない。それは、辛抱強く、時間との戦いでもあったという。「とにかく(人事理念を)ひたすら言い続けるしかありません。続けていけば、どこかの瞬間で自走するようになります。(浸透まで)4~5年はかかりました」と明かす。今では、現場の若い社員が働きがいを持つようになり、定着率は飛躍的に高まった。

同社の場合、たとえ退職したとしても「出戻り」を認めている。「人は完璧ではないですし、迷うのは当たり前です。一度辞めて転職し、そこで当社のよさに気付いたら、また戻ってきてくれればよいと思っています。以前よりも働いてくれます」と説明する。実際、社内では10人以上が出戻りを経験しているという。

現在、提唱するのが“新3K”だ。工場は「きれい」で働きやすく、働く姿が「格好よく」、しっかり「稼げる」という意味だ。これらを目指すことで人が集まり、人は「人事理念」をベースに成長し、そして会社も発展する。理念経営を着実に実践することで、長寿企業の道を歩み続けている。

FacebookxLINElinkedin

企業情報

企業名
日東亜鉛株式会社
HP
https://www.nitto-aen.co.jp/
住所
川崎市川崎区水江町4番3号

こちらの掲載企業と連絡を
取りたいなら

ぜひ、マッチングサービス(会員限定)を
ご利用ください!
かながわ経済新聞が窓口となり、
おつなぎいたします。
まずは、下記リンクからお気軽に
ご相談ください。

こちらの記事も読んでみる


産業動向の最新情報を知るなら

神奈川県の企業に取材した最新情報を
メールで配信!
記者が取材した「最新記事」を
メールでお届けします!

中小企業の協力・
協業マッチング受付中!

記者による圧倒的な取材力を活かした
企業マッチングサービス(会員企業限定)を
ぜひご利用ください。

「企業様の声」

成長には連携が欠かせない時代。HUB-CONNeは、多様な情報を通じて新たな機会を生み、相互に価値を高める連携を実現できるプラットフォームです。

株式会社TNPパートナーズ

代表取締役社長・呉 雅俊氏

HUB-CONNeは新たな出会いを生むプラットフォームだと感じています。地域企業の可能性を広げ、挑戦や共創を後押しする取り組みに期待しています。

株式会社タシロ

代表取締役社長・田城功揮氏

かながわ経済新聞の広いネットワークのメリットを享受でき、当社事業の顧客拡大や関連する技術、補助金情報などの機会を提供頂いています。

南開工業株式会社

代表取締役・中村仁氏

ピッチコンテストや勉強会を通じて他業種とのつながりが生まれ、新たな事業計画や協業へと発展しました。

株式会社シェノン

代表取締役・西條英之氏

かながわ経済新聞を通じて官公庁との関係構築などが実現し、業績とブランディングに大きな成果をもたらしました。

株式会社バイオクロマト

代表取締役・木下一真氏

記事掲載をきっかけに取引先の紹介や新たな出会いが生まれ、地域に根ざした媒体として高い価値を感じています。

株式会社スリーハイ

代表取締役・男澤誠氏

挑戦する企業の情報を手軽に得られるだけでなく、経営者の姿勢から学びや刺激を受けられる貴重な場です。

株式会社ミズキ

代表取締役・水木太一氏