能登の海の幸と美酒を川崎で ふるさとの復興に込めた思い
わじまんま

わじまんまは、能登半島のうまいものが売りの居酒屋。2024年の能登半島自身で被災した楠健二さんが、石川・輪島の店を移す形で開店した。魚と日本酒に、割り箸からおしぼりまで、能登の仲間から調達している。「能登のために」との思いを忘れずに、川崎の客をもてなす日常を送ることが、店主の願いだ。
素材は被災地から調達
魚は漁を再開した能登の魚屋から毎日、宅配便で取り寄せる。
ズワイガニのメス「勢子ガニ」は、漁期が11~12月限定。体は小さいが卵を持っている季節のごちそうだ。年の瀬からは入れ替わりに、マガキを缶ごと蒸す「カンカン焼き」が始まる。
フグはトラフグではなく、輪島がまちぐるみで売ってきた天然のマフグ。発酵文化が根ざす能登の名物・糠漬けのさばなどがそろう。

日本酒は奥能登の四つの蔵を中心に「千枚田」「白菊」「登雷(とらい)」「大慶(たいけい)」といった銘柄を並べる。次はいつ仕入れられるか分からない貴重な酒もあり、一合ずつ大事に提供する。沖縄料理のメニューもあるのが、庶民の居酒屋らしいところ。
客単価は4000~5000円、「ふらっと入ってきてふらっと飲む店にしたい。川崎の町工場のみなさん、飲み放題付きで5000円から宴会の相談に乗ります。地酒も少し入れますよ」とのこと。
被災後、貯金の数百万円を持って、かつて住んでいた川崎にやってきた。ホームセンターを40回往復して自分で店の内装を仕上げた。平日の午後5時半から11時まで、連日一人で魚をさばく。あの日を思い出す暇な時間をつくらない。「川崎の人はみんな優しいなあ」と思う。
(かながわ経済新聞2025年2月掲載)
企業情報
- 企業名
- わじまんま
- HP
- https://gjnx800.gorp.jp/
- 住所
- 川崎市川崎区砂子1-1-14 JTB川崎共同ビルB1







