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蒲田のジンギスカン「呑蒲」、店主が1人で10年以上続ける営業 16席の小規模経営


呑蒲

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蒲田のジンギスカン「呑蒲」、店主が1人で10年以上続ける営業 16席の小規模経営

ジンギスカン専門店「呑蒲(どんかま)」(東京都大田区)は、2013年の開業以来、店主の小林秀樹さんが1人で営業を続けている。16席の小規模店と、客自身が肉を焼くジンギスカンの特徴を生かして人件費を抑え、その分を羊肉や酒類の原価に回す。北海道の専門卸業者が見極めたオーストラリア、ニュージーランド産のラム肉を仕入れ、さまざまな部位を手頃な価格で提供している。

ラムの多彩な部位、食べ・飲み放題は5500円

呑蒲は、蒲田の繁華街を流れる呑川のそばに店を構える。

提供する羊肉は、ランプ、ロール、肩ロース、チョップ、サーロインのほか、タン、レバー、ハツ、ラム肉ソーセージなど。クセのないラム肉に加え、羊肉らしさを味わえるマトンロールも用意する。

一番人気は、2時間5500円の食べ・飲み放題コース。ラムロール、ラムランプ、マトンロールの3品と、もやし、冷やしトマト、ポテトサラダ、冷ややっこなどのつまみが食べ放題になる。

通常のジンギスカンコースは、ラムタンや肩ロースを加えて3500円。サワラの西京焼きや唐揚げなど、居酒屋メニューを中心にした3000円のコースも用意する。

北海道出身者をはじめ、羊肉を好むリピーターも来店しているという。

16席を店主1人で運営、人件費を食材と酒類に

小林さんは大田区出身。会社員として働いた後、38歳の時に、自身の貯金を元手に開業した。

人件費を抑えて原価に回す
人件費を抑えて原価に回す

ジンギスカン専門店を選んだ理由の一つが、店舗運営にかかるコストだ。

小林さんによると、ジンギスカン店は大きな設備投資を必要とせず、顧客が自分で肉を焼くため、調理やホール業務にかかる人件費も抑えられるという。

店の定員は最大16人。アルバイトを雇わず、小林さん1人で10年以上営業を続けてきた。

人件費を抑えられる小規模経営のメリットは、羊肉や酒類の原価に回している。

羊肉の仕入れ価格高騰、食べ放題メニューも変更

最近の課題となっているのが羊肉の仕入れ価格の上昇だ。

小林さんによると、現地の干ばつなどによる生産量の減少、中国での消費拡大による品薄、円安などが重なっているという。

「特に少ないマトン肩ロースはブランド牛肉並みになったため、申し訳ありませんが、食べ放題コースから外しました」

仕入れ環境の変化を受け、提供メニューも見直している。

高級ブランドビールを飲み放題に

コストを抑えるだけでなく、小規模店ならではの工夫も取り入れている。

ブランドビールも飲み放題メニューに
ブランドビールも飲み放題メニューに

例えば、小さな店舗では売り切ることが難しい高級ブランドビールをあえて飲み放題メニューに加え、回転率を上げながら店の魅力につなげている。

宴会では逆に、客席効率を優先しない。最大16席ながら、余裕を持って座れる12人までの利用を推奨し、9人以上なら貸し切りにも対応する。

最近増えている夕食代わりの1人客も、相席にはしない。

小林さんは「1人でやっているので、静かな日があると逆にありがたい。お客様と会話する機会が増えて、そのお客様が次は友達を連れてくる。1年を通じて黒字になればいいと思っています」と話している。

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企業情報

企業名
呑蒲
HP
https://donkama.owst.jp/
住所
東京都大田区蒲田4-7-6 コンチェルト・ミワ1階

執筆者紹介

奥田 耕士

奥田 耕士

編集委員

かながわ経済新聞編集委員、合同会社町工場総研(https://smallfactory.net/)代表。1987年日刊工業新聞社入社。編集局で各種業界の取材記者を担当後、南東京支局長、本社秘書部長、編集局中小企業部長を経て2012年退社。公益財団法人・大田区産業振興協会で中小企業の経営サポートを担当した。著書に『経済記者発広報部御中』『傳田信行 インテルがまだ小さかった頃』『進化する老舗「福助」再生物語』(いずれも日刊工業新聞社)など、共著に『下町ボブスレー 復活のゴール』(朝日新聞出版)がある。

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