廃棄物を燃やさず現地で再資源化 装置「JOYCLE BOX」、地方や離島の課題解消
株式会社JOYCLE

JOYCLE(ジョイクル、東京都港区)は、ごみを燃やさず、発生した場所で処理・再資源化できる小型装置「JOYCLE BOX」のテスト機を2026年から販売する。移動できる小型設計で、焼却炉を維持できない地方自治体や、焼却炉を置けない離島などのごみ問題の解決を目指す。相模原市の「アクセラレーションプログラム」に採択された事業が本格化する。
熱分解で処理、1回当たり約100キロに対応
JOYCLE BOXは幅1.5メートル、高さ2メートルの小型装置で、1回当たり約100キロのごみを処理できる。同社によると、熱分解による処理のため炎が発生せず、液体と金属以外に対応できるという。処理後に得られるバイオ炭や無機資源は、セメントや建材の原料になるとしている。
小柳裕太郎社長は、運用時の電気代について「5時間の電気代が約500円です」と話す。
焼却施設の減少と収集・運搬の課題に対応
同社によると、日本ではここ10年で焼却施設数が10%以上減少する一方、処理費用は10%以上増加した。ドライバー不足により、ごみの収集・運搬の物流機能も低下しているという。

小柳社長は「人口減で地方の税収が減る中、ごみを遠くまで運ばなければならない地域が増えています」と危機感を募らせる。ごみを現地で処理できる装置の普及を通じ、こうした課題への対応を進める。
処理データを可視化、カーボンクレジット活用も研究
装置内のカメラやセンサーで処理データを常時記録し、CO2削減量を自動計算する。データは管理画面で可視化する。
さらに、カーボンクレジットとして排出権市場で取引できる仕組みの実装に向け、大学との共同研究も開始している。
医療廃棄物の処理費用、30〜50%削減を想定
医療廃棄物の処理費用が高額な病院も販売対象とする。同社によると、処理費用が年間数千万円に上る施設も多いという。
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装置の導入により、医療廃棄物を滅菌・減容・資源化し、処理後の重量を元の10%以下に抑えることを想定する。処理費用は30〜50%削減できると見込む。
普及に向けては、リース会社と連携した月額制のビジネスモデルを採用する。すでに大手通信企業や電力会社などと、装置購入のLOI(意向表明書)を締結済みだという。
このほか、医療機関との共同研究や、自治体とのPoC(概念実証)も進めている。
世界の産業廃棄物処理市場でシェア1%超を目指す
2030年に8兆〜10兆円規模ともいわれる世界の産業廃棄物処理市場で、1%を超えるシェアの獲得を狙う。
小柳社長は「将来的には映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンのように、ごみをエネルギーにして走ることも私たちの装置なら可能だと思っています。ごみ処理の『ラストワンマイル』を担い、JOYCLE BOXが当たり前のインフラになる世界を作りたいです」と力を込めている。
企業情報
- 企業名
- 株式会社JOYCLE
- HP
- https://joycle.net/
- 住所
- 東京都港区虎ノ門2-2-1



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