「見て覚える」からの脱却 中小企業のめっき加工の人材育成策
株式会社黄金メッキ工場

企業で人手不足感が続く中、黄金メッキ工場が進める人材育成策が注目されている。中小製造業に多く見られる「職人の背中を見て覚える」といった技術習得の慣習を見直し、誰もが技術を学べる体制を整備。個々の社員に応じた育成プログラム構築なども同時に進めている。
会社負担で大学院進学も
めっき加工の全自動化が多い中、全てを技術力が必要な手作業で行っている。高い品質と細部への対応力を維持するためには、卓越した職人技が不可欠だ。

ただ、従来の属人的な指導法では、技術継承に限界があるほか、技術者ごとの「やり方の違い」が業務の標準化を阻む要因にもなる。そのため、人材育成に注力している。
その一環として、2025年3月に上級表面技術講座修了認定者の社員を「教育長」に任命し、技術を標準化する取り組みを始めた。
さらに、全社員と定期的に対話を重ね、それぞれの苦手分野を明確化した上で、技術を補完する個別の育成計画を立案している。
また、社員の学びを後押しする制度として、東京都鍍金工業組合高等職業訓練校への入学や、めっき技術の研究で有名な関東学院大学大学院への進学など、本人の希望と業務との関連性が確認できれば、費用は全額会社が負担している。
このほか、全従業員に対してめっきの国家資格取得を奨励したり、終業後に社内の一室を「学習室」として開放したりして、学びの機会を支えているという。

2023年9月には、事業再構築補助金を活用して一般消費者向けの金めっきサービスに参入。工場内には体験型の「Labo」も開設、メッキの技術開発と研究を行っている。
今後はECサイトを通じて、金めっきアクセサリーの販売も予定する。「企業の成長は技術だけでなく、人と市場の広がりが不可欠です。設備投資して新しい分野に挑戦していくことで、持続的な成長を目指したいです」と、関根玲子社長は話している。
企業情報
- 企業名
- 株式会社黄金メッキ工場
- HP
- https://www.kogane-plating.co.jp/
- 住所
- 横浜市港南区日野5-31-15








