エンジニア不要の品質検査システム 現場でAIが作業員から学習
憶象股份有限公司

産業用AI開発のMemorence AI(メモランスAI、憶象)が開発したAI品質検査・作業支援システム「Operagents(オペラジェンツ)」は、専門エンジニアを介さず、現場の作業員自身がその場でAIを教え込めるのが最大の特徴だ。自動化が最も難しいとされる少量多品種の生産現場に照準を定める。
少量多品種の工程に照準
独自性の核が「Instant Learning(即時学習)」と呼ぶ技術。AIが誤って判定しても、作業員がその場で正しく直すだけで、AIはすぐに新しい知識として学び直す。

従来の自動光学検査(AOI)装置は、専用設備とエンジニアによる長時間の調整・設定などが必要になることがあるという。同社の技術なら、現場の作業員が数分で学習を終えられるのが強みという。
導入のハードルも低くした。市販のUSBカメラとパソコン1台があればよく、高価な専用機は不要。カメラで作業を撮影し、部品の位置や種類、組み立ての順序をAIが検査する。映像と音声で次の手順を案内し、全工程を画像で記録して履歴も追える。「職人の経験を、言葉だけでなく画像や数値のデータとして残せます」と蕭百亨CEOは説明する。
中核技術は台湾、米国、日本、中国で発明特許を取得。今年1月には米ラスベガスで開催された世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2026」のイノベーションアワードを受賞した。
同社は人手不足や熟練者の高齢化に悩む日本を重点市場と位置づけている。「品質に厳しく、大きな可能性のある市場です」と蕭CEO。代理店やシステム連携を通じ、国内展開を本格化させていく考えだ。
(オンライン取材)
※台湾工業技術研究院(ITRI)との共同企画
企業情報
- 企業名
- 憶象股份有限公司
- HP
- https://www.memorence.com/
- 住所
- Rm. 9027, 9F., No. 205, Sec. 1, Dunhua S. Rd., Da’an Dist., Taipei City







