昆虫を誘導する「受粉システム」、海外技術を支える日本のLED
レボックス株式会社

発光ダイオード(LED)技術開発のレボックスは、シンガポールの農業ベンチャー企業、カプリナ・ポリネーションと技術協力で基本合意書(MOU)を締結した。カプリナは人工的に環境をコントロールし、ミツバチなどの自然受粉媒介を花に直接誘導する「昆虫受粉ソリューション」を開発する企業。レボックスは波長制御が可能な特殊LEDを提供し、より効果的な受粉システムの構築を後押しする。
シンガポール企業へ技術協力
カプリナは、自然界の受粉プロセスを模倣し、クロバエなどの昆虫を利用して作物を受粉させる技術を研究。具体的にはLEDの光を利用して受粉昆虫を誘導させる。
これにより、従来の受粉方法に比べて効率が大幅に向上するとともに、天候や時間帯に影響されず、果実の収量が約35%向上した実績があるという。現在、管理環境農業(農作物の生育環境を人工的に制御することで持続可能な農業を実現する技術)向けに展開している。
一方、レボックスは、産業や農業、医療分野などで必要とされる特殊な波長帯域の高出力なLEDを開発、生産する。その種類も100以上あり、描画や加熱、乾燥、殺菌・除菌、植物育成、鮮度保持などに使われている。

今回、カプリナに対して、多波長を制御する特殊技術を提供することで、受粉技術の発展につなげていくという。
レボックスの三留正浩CEOは「シンガポールは製造業こそ少ないですが、世界の頭脳が集まる場所です。そこに技術を売り込むのは非常に意味があります」と語り、今後のアジア展開に期待を寄せている。
農業と光技術で新分野開拓
レボックスは2001年1月に設立。もともと看板用LED照明を手掛けていたがリーマン・ショック後に事業転換し、画像処理や検査用途といった特殊な分野で独自性を確立してきた。
「オリジナルのLEDを作らなければ付加価値は生まれない」との信念から、2023年12月には兵庫県姫路市にラボも開設した。今回の提携により「農業と光技術」という新たな市場を切り開こうとしている。
(かながわ経済新聞2025年5月掲載)
企業情報
- 企業名
- レボックス株式会社
- HP
- https://revox.jp/
- 住所
- 相模原市中央区上溝1880番地2 SIC-3内








