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川崎の「街の酒屋さん」を支える 協同組合が見つめる進化論


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川崎の「街の酒屋さん」を支える 協同組合が見つめる進化論

ワインや地酒をそろえた個性の追求や、店内で飲食を楽しめる「角打ち」による交流の提供など、さまざまな挑戦を見せている街の酒販店。防犯や防災、学校教育などの地域活動でも、なお重要な役割を果たす。川崎市内の酒販店160軒を組合員とする川崎酒販協同組合は、商品の共同仕入れなどを通じて店舗を支えながら、その進化を見守っている。

独自ブランドの提供、地域行事への参加

協同組合の大きな役割は、事業規模が小さい個店に代わって商品を仕入れる「共同仕入れ」。少量の注文では卸の配送条件が厳しいため、協同組合がまとめてビールや日本酒、焼酎、酒類以外の飲料まで注文し、毎日配送を受けて商品をストック、個店の注文を受けて販売する。

また、贈答用に人気があるビール券は上部団体である全国酒販協同組合連合会の加盟店しか販売しないため、毎年大きな扱い高がある。

酒類の小売販売では、1990年代終わりから酒類販売業免許取得の規制緩和が進み、スーパーやディスカウントストア、コンビニエンスストアが参入。酒税確保のため、国が酒販店の立地に距離制限まで設けていた時代から一気に自由化が進み、町の酒販店の多くが廃業した。

川崎酒販協同組合でも、加盟店数は過去のピークだった約800軒からは減った。それでも、神奈川県内の酒蔵と組んでオリジナルブランドの清酒「多摩ほまれ」を販売。川崎小売酒販組合として伊勢原市の大山阿夫利神社で毎年利き酒会に参加するなど、早くから酒販店経営に問題意識を持って取り組んできた。

各組合員も地域のイベントに積極的に参加し、町内会や消防団、民生委員などの役員を務める人も多い。「酒屋は遅くまで明かりがついていて、何かあったら駆け込める防犯の拠点であり、病院のことや学校のことなど何でも知っている“事情通”としても町の情報拠点になっています」(細埜隆己理事長)という。

最近は世界の個性的な酒をそろえる店や、総菜販売など飲食の業態を併設する酒屋が登場している。昔ながらの「角打ち」もメディアで紹介され、買った酒をその場で開ける安い立ち飲み屋から全国の地酒を楽しむ個性的な店へと、イメージが変わってきた。

組合事務所の斜め向かいに立地する福来屋酒店も、3代目店主が飲食店の認可を取得。それまで缶詰程度だったつまみにシュウマイやしょうが焼きなど手作りの料理を加え、最近は女性客の来店も増えているという。

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