実写の鉄道運転シミュレーター、国内外に納入実績 岩手電機製作所と音楽館、川崎のコラボ
有限会社岩手電機製作所

電子機器の設計・製造を手掛ける岩手電機製作所(川崎市高津区)と、音楽関連事業を展開する音楽館(川崎市幸区)が、鉄道運転シミュレーターを共同開発・製造している。CGではなく実写映像を使い、運転操作に合わせて映像を可変再生するのが特徴。JR東日本をはじめ鉄道会社に採用され、海外ではマレーシア鉄道公社向けにも納入している。
JR東日本の乗務員区所70~80カ所に納入
両社が手掛ける鉄道運転シミュレーターは、訓練用と、比較的持ち運びが容易な展示用に分かれる。
訓練用シミュレーターは、JR東日本の乗務員が出勤する「乗務員区所」の70~80カ所に納入している。

乗務員が担当する路線やその特性に合わせ、それぞれ異なる仕様で製作しているという。
海外では商社を通じ、マレーシア鉄道公社向けにも納入した。
CGではなく実写、運転操作に合わせ映像を可変再生
シミュレーターではCGではなく実写映像を使用する。運転操作に合わせて映像を可変再生し、速度や勾配による挙動の違いやモーター音なども再現する。
ゲームではなく、鉄道の運転をシミュレーションするためのリアルさを追求している。
展示用シミュレーターでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける中でホテル向けの需要も生まれた。渋谷エクセルホテル東急や横浜ベイホテル東急にも納入している。
2009年頃から共同開発、ハードと映像で役割分担
岩手電機製作所と音楽館の協働は2009年頃に始まった。
岩手電機製作所は以前から鉄道シミュレーター関連の業務を手掛けていた。一方、音楽館の向谷実社長は鉄道への思いが強く、「音楽向けソフトウェアの技術を鉄道シミュレーターに生かせるのではないか」と考えていたという。
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岩手電機製作所の先代社長が音楽館と縁があったことから、共同で開発に関わるようになった。
両社は設計段階からアイデアを出し合う。岩手電機製作所はハンドルや制御盤などの部品加工・製造、組み立てを担当し、音楽館は映像などの調整を担っている。
音楽館が川崎に移転、2社の距離縮まる
音楽館は2023年、東京・西五反田から川崎市内に移転した。これにより、共同開発を続ける2社がともに川崎市内に拠点を置くことになった。
岩手電機製作所の大塚友暁社長は「物理的に距離が近いことは、ものづくりをする上でアドバンテージになります」と話す。
音楽館の向谷社長も「ここ(川崎)に来てから抜群に調子がいいです」と手応えを語る。
異なる分野の技術を持つ川崎の2社は、鉄道運転シミュレーターの共同開発・製造を今後も進めていく。
企業情報
- 企業名
- 有限会社岩手電機製作所
- HP
- https://www.iwatedenkiseisakujo.com/
- 住所
- 川崎市高津区上作延4-6‐20







